インフルエンザの歴史

インフルエンザと人とのかかわりはとても古く、日本では平安時代の歴史書にインフルエンザの流行を示唆する記述があるそうです。当サイトでは、インフルエンザの様々な歴史について紹介しています。

過去に流行した新型インフルエンザ

インフルエンザというのは、病原性の微生物であるウイルスがヒトに感染することによって起こるものです。
こうしたウイルスにはA型、B型、C型といった種類があり、A型のウイルスについては、特に世界的な大流行、パンデミックとよばれる現象を引き起こし、多くの死者を出すほどの被害をもたらすものとして知られています。
B型やC型のウイルスでは、あまりそうしたことはありませんが、A型のウイルスについては、変異が多いことから、しばしば従来からあるワクチンなどが効きにくいという結果となり、医療現場としても対応に苦慮するところです。
それ以前の話として、実はヒトに感染するウイルスというのは、もともとはトリやブタといった動物のフンなどを通じて感染する過程で、突然変異を引き起こし、ヒトに感染する能力を保有するようになったものが多く、こうした新型インフルエンザが、おおよそ数十年ごとの周期で、世界的な大流行、パンデミックをもたらしているのです。
過去に新型インフルエンザが猛威をふるった事例としては、大正時代に発生したスペインかぜとよばれるものがあり、このときには世界中で2000万人以上、一説によれば4000万人にも及ぶといわれる人々がインフルエンザにかかっています。
戦後については、アジアインフルエンザや香港インフルエンザなどが知られており、わが国でも多くの犠牲者を出しています。
さらに、最近でも2009年に発生した新型インフルエンザがパンデミックを引き起こしており、年号とA型ウイルスの亜型としてのタイプをとって、H1N12009という名前でよばれています。
この新型インフルエンザに関しては、現在では国も対策行動計画を定めるなどして警戒に努めており、新たなワクチンなども開発されています。

インフルエンザのパンデミックの歴史

「パンデミック」というのは、感染症が拡大して、患者や死者といった被害が世界的規模で発生するような大流行のことをいいます。
古くは中世ヨーロッパ社会で「黒死病」としておそれられたペストや、19世紀以降に何度も流行を繰り返して多数の死者を出したコレラなどの病気が知られています。
実はインフルエンザというのは、現在でも身近な病気であり、季節的に流行するものではありますが、これがしばしば世界的規模での爆発的な感染を引き起こし、パンデミックと宣言されるようなこともあるのです。
インフルエンザのパンデミックの歴史については、古代ギリシアなどの時代にもあったような形跡がみられますが、科学的に存在を証明できるのはおおむね20世紀に入ってからのものです。
1918年から大流行した「スペインかぜ」は、インフルエンザのA型ウイルスの亜種であるH1N1とよばれる種類のものが引き起こしたパンデミックであり、世界では2000万人もの犠牲者が出たともともいわれており、学説によってはその倍という話もあるほどのものでした。
その後、戦後に入ってからのものとしては、1957年の「アジアインフルエンザ」が知られており、こちらもA型ウイルスの亜種であるH2N2というタイプのものが引き起こしたパンデミックとなります。
また、1968年に至ると、「香港インフルエンザ」が同様にパンデミックを引き起こしており、これはA型ウイルスの亜種であるH3N2というタイプのしわざとなっています。
ごく最近においても、当初は豚インフルエンザとよばれていた新型インフルエンザがパンデミックを引き起こしており、これもH1N1型というA型ウイルスの亜種となっていますが、このときの世界での死亡者数は1万人を超えており、わが国でも新種のワクチンの供給などが行われました。

インフルエンザワクチンの過去と今

インフルエンザの感染予防対策といえば、手洗いやうがいをしたり、マスクをつけたりといった、簡単にできるものもありますが、やはり極めつけはワクチンの予防接種ということになるでしょう。
戦後のわが国、特に高度経済成長の時期には、アジアインフルエンザ、香港インフルエンザなどの世界的な大流行にみまわれたことから、感染拡大防止のための防波堤として、多くの児童が集団生活をする学校という場にスポットがあてられました。
そのため、流行に先立って、学校において集団接種としてインフルエンザワクチンの予防接種をすべての児童に受けさせ、もしもインフルエンザにかかった児童が多数発生すれば、学級閉鎖や学校閉鎖という手段でしのぐという対応をしてきました。
こうした学校での集団接種というのは1960年代から30年間ほどにわたって行われてきましたが、それも今や過去のものとなりつつあります。
学校でのワクチン接種については、感染防止対策としての効果が薄いのではないか、児童への強制性をともなう人権侵害ではないのかなどという意見がしだいに台頭し、前橋市の医師会がワクチンを接種した児童、していない児童との比較においてインフルエンザの罹患率などを分析した報告書が決定的となって、全国的に廃止されることとなりました。
しかし、今ではインフルエンザの感染防止のほか、かかった場合の重症化の防止という観点から、ワクチンの接種の有効性は見直されてきており、特にインフルエンザによる死亡率の高い高齢者については、積極的に接種すべきとの意見も多くなっています。
そのため、全国の自治体では、高齢者に限ってワクチン接種の費用助成を行うなどの取り組みが進められています。
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